アジアで通用する「グローバル人材」を目指そう!

いま、グローバルマーケットは、米欧や日本など先進国から中国、東南アジア、インドなどアジアにシフトしている。アジア市場は、生産と消費を担うマーケットだ。その流れに呼応してプロフェッショナル人材もアジアに移動している。
グローバルとは、globe 地球のことだ。あなたは地球規模で自己の存在価値を証明できる人材か否か問うてみたらはどうだろうか。要するに「世界標準」人材か否かだ。グローバルスタンダードで付加価値を有するプロフェッショナル人材が求められている。この対極にあるには、domestic、国内でしか通用しないガラパゴス人種だ。極端な話、自社の社内でしか通用しない化石人類もまだ残留している。
「時代に対応した変化する者だけが生き残れる!」このような観点からアジアで通用する「グローバル人材」について考えてみよう。

1. 世界市場での業務アウトソーシング― 一方、それはその国の失業を生む
それぞれの国々の人材の得意技に応じて世界の仕事が割り当てられている。例えば英語圏のITに強いインドやフィリッピンが、欧米や日本からBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)手法で各種データ処理が請け負うようになった。今まで、日本で給与計算やデータ処理等、いわゆる「事務職」の仕事は消滅し、それに携わってきた人材は失業したのである。事務職のような特に専門知識が必要ないホワイトカラーの仕事は、代替可能な種類の仕事だったということだ。大卒、短大卒の新卒採用でこれといった付加価値のない仕事に対して、高すぎる給与を支給してきた。しかもホワイトカラーの生産性は高くない。アウトソーシングされたアジアの国々では、ずっと低い賃金で成果を出している。
グローバルレベルで考えると、世界中で得意な人材がいるところに仕事は集まり、成果と賃金のコストパフォーマンスの優れたところに仕事が集中するということだ。この意味するところは、もう国内市場で国内人材という構図は通用しない。仕事も人材も最適解は世界市場がターゲットであるということだ。プロフェッショナルでない代替可能な仕事に就いている人材は失業することになる。
今までの国内市場向けの意識と成功体験に支えられてきたホワイトカラーの大半は、このままでいくとワーキングプアの道をたどることになる。もうこれからは賃金も上がらないし、今までのキャリアの延長線上には仕事もない、という危機感を持った方が良い。賃金は上がるというよりもむしろグローバル基準に副って下がる可能性が高い。グローバルには同一グレードの仕事には同一賃金に収束して行くことになる。

2. グローバルシフトで雇用も仕事も賃金も変わる!ダウンワード・トレンドへ!
日本国内市場志向の正社員主体の雇用形態、年功型の賃金体系、階層組織の職務体系がワークしていた仕組みは、グローバリゼーションとIT革命の進展によって、完膚なきまでに崩壊した。国内論理からグローバル論理、世界標準へパラダイムシフトしている。
雇用面では派遣社員、臨時雇用といった非正規労働者が主体でいつでも契約解除が出来る低コスト構造を生んでいる。正社員もむしろ安定的でなく、リストラ、早期退職に直面している。賃金面では、労働分配率は下落の一途。低賃金構造で往年の春闘の動きは昔日の感がある。職務面でも、単純労働やデータ処理といった事務的職務は、賃金の安いアジア諸国にアウトソーシングした結果、国内では当該業務が消滅している。中間層やいわゆる代替できるホワイトカラーは、仕事がない。彼らは失業に直面している。ワークングプアが進行している。グローバルシフトからは当然の流れと言える。現状を嘆いていないで、まずこのように変化している事実をしっかりと認識することだ。危機には同時に機会も開かれていることに気づくことだ。

3. グローバルシフトへの意識転換を。
グローバリゼーションは世界の趨勢だ。モノもサービスもおカネも情報も、そしてヒトも。これらの資源が、世界の競争にさらされている。優勝劣敗。しかも瞬時に変化する。この意味するところは、変化を的確に捉えれば、危機を機会に変えることができるということだ。一度loserになってもリベンジしてwinnerとなり得る。組織もclosedからopenに。組織主体から個人主体へ!個人の自己責任、自己選択の時代きたる!
4. 起業家精神(アントレプレナーシップ)を持ったIndividualを目指そう!
組織にあって正社員としても賞味期限が切れてリストラに遭ったり、不本意な業務に異動させられたりする時代。もう組織に依存することは止めよう!組織内に留まっていても、そこから脱出して個人として立っていてもリスクは同じだ。組織内で現状を嘆いていても始まらない。これからは、組織に所属せず「雇われない生き方」を志向する時代だ。むしろ個人として自己責任、自己選択でリスクをとって自己の価値観、人生観に副ったIndependentタイプへ一歩踏み出そう!自由で独立自尊を謳歌しよう。リスクを取らずしてゲイン(果実)もない。自己の選択肢に失敗したらやり直せばいい。自分で決めたことだから諦めもつく。また自己の信じる方向へ動き出すドライブもかかってくる。プラスの循環サイクルを歩むことになる。
今まで組織内で評価されてきたスペシャリスト、エキスパート、プロフェッショナルといったJob Level, Job Grade Position Statusの概念は、ひところよりも評価されない時代が来ている。それらはあくまでも組織内でのある特定分野の専門家でしかないからだ。組織を飛び越えた発想、先見性、洞察力、創造性が必要な時代の到来である。
これからは、「個人」の「Free Agent」的な発想の働き方で自己の存在価値を最大限高めよう!仕事と生活、会社組織と個人、国内とグローバル世界といった境界を意識せずに相互に通い合う意識を持とう。いつの時代でも個人、組織、国内、海外において課題、問題が山積している。しかもそれぞれが瞬時に変化して行く。そうであるとすれば、個人は現下の問題に執着し過ぎないことだ。いま自己裁量の度合いが大きいIndependentを貫き起業家精神のマインドを持つアントレプレナー(Entre-preneur起業家)がこの時代を生きるあり方になる。起業家といっても何もベンチャー起業家を意味しているのではない。所謂ホワイトカラー等で企業に雇用されるのではなく、自身がFree Agentとして個人が対等にその時々の業務をプロジェクトとして契約するのである。Independent Contractorの業務形態だ。ハイリスク・ハイリターンは、時代の趨勢だ。個人がリスクを引き受ける覚悟が問われている。いつの時代でも全ての事象は変化することがこの宇宙世界での運行法則である。

最も強い者が生き残るのではなく、最も賢い者が生き残るのでもない。唯一生き残るのは変化できる者である。(チャールズ・ダーウィン)

2012.05.24