5大銀、純利益3%増 4~12月 三菱UFJは5割増

大手銀行5グループの2011年4~12月期決算が1日、出そろった。連結純利益合計は1兆8041億円となり、前年同期比3%の伸びにとどまった。預貸金利ざやの縮小などで本業のもうけを示す実質業務純益(傘下銀合算)が横ばいだったうえ、国内の株式相場
の低迷で保有株式の減損処理額が2.8倍に増加した。欧州債務危機など世界経済の混乱で米リーマン危機後、急回復していた邦銀の業績も頭打ちとなり始めた。
 三菱UFJフィナンシャル・グループが1日発表した11年4~12月期の連結純利益は前年同期比48%増の8158億円だった。実質業務純益は6%増の9279億円。実質業務純益は5大銀で唯一、増えた金利低下(債券価格の上昇)局面をとらえた国内外の債券売買で2800億円の利益を上げ、三井住友(1422億円)、みずば(1356億円)の約2倍の水準となったことが大きい。
 一方、三菱UFJの保有株式額は銀行最大の3兆円超。このため株価下落による減損処理額(傘下銀合算)が1840億・円で前年同期比2.3倍。三井住友(655億円)、みずほ(1090億円)より膨らんだ。
 4~12月期の三菱UFJの利益を押し上げた米モルガン・スタンレーの優先株の普通株転換に伴う利益(2906億円)は一時珀な要因。三菱UFJにとって今期から連結対象にした米モルガンの業績が悪化すれば、毎期の業績の足を引っ張りかねない。
 欧州債務危機で日本国債の保有リスクも意識され始めた。三菱UFJの保有する日本国債など円價額は50兆円に遣る勢い。逆回転すると多額の含み損を抱え、保有株と同じ構図で損失要因に生まれ変わる可能性もある。
3メガは相次ぎ海外展開を加速し、足元の貸出金も3割程度の増加ペースだ。ただ、経済が変調を来せば、今は低水準の不良債権比率が高くなるリスクもある。

2012.02.10