最近の企業動向

外資系・日系主要業種の最近の企業動向は?

製造設備 内外が逆転 ユニチャーム65%、日産53%

国内空洞化進展も 3月末残高
 日本の製造業が生産設備の海外展開を一段と加速させている。主要30社を対象に今年3月末時点の生産設備の内外比率を調べたところ、ユニ・チャームや日産自動車などで海外が国内を上回っているほか、東芝や武田薬品工業は海外比率を大きく伸ばした。販売の外シフトも鮮明だ。海外に収益源を求める動きが強まれば、産業や雇用の空洞化が迎む恐れもある。
 日本経済新聞社が株式時価総額上位の製造業を対象に、工場や機械など「有形固定資産」の内外比較ができる30社を集計した。歴史的な円高を背景に企業が海外生産を増やした結果、8割超の25社は1年前より海外資産の比率が大きくなった。2割に当たる6社は海外の比率が国内を上回る「内外逆転」となった。
 海外比率が最も高いユニ・チャームは中国やインドネシアで相次ぎ工場を稼働させ、海外比率が昨年3月末の59%から65%に上昇した。秋田泰・執行役員は「おむつのような日用品は物流費を考えると消費地の近くで生産することが合理的。新興国でも資材メーカが育ってきたため、地産地消が可能になっている。今後も海外での生産が一層増えるだろう」と指摘する。
 新工場相次ぐ
 東南アジアや中国にモーターエ場を多く抱える日本電産が64%でユニ・チャームに続く。日産は海外比率が4ポイント拡大し53%に達した。中国南部の広東省で年産能力20万台の新工場を稼働させた。メキシコやブラジルなど成長市場の取り込みへ丁場建設を進めており、港外比率は一段と高まる服通しだ。
 海外でのM&A(合併・買収)も海外比率が嵩まる要因だ。スマートメーター(次世代電力計)のスイス大手、ランディス・ギアを買収した東芝や、スイスの同業のナイコメッドを傘下に収めた武田は海外比率が3割に迫った。
 日本経済新聞社が4月末時点の今年度の設備投資計画を調べたところ、国内外の内訳が分かる788社では海外投資の伸びが前年度比50%に達した。国内投資の伸び率は12%にとどまり、生産設備などの海外比率は一段と高まる方向にある。
 円高に加え成長の重心が新興国などに移ったことで、企業は収益面で海外への依存度を高めている。3月末で海外売上高比率が5割に達したのは全体の6割近い17社。ニコンと村田製作所は85%を超え、自動車大手や日本電産は7~8割。残る企業の大半でも同比率は4割を占める。
 増える海外資産
 資産全体の内外比率が分かる上場企業130社でみても、資産の海外比率の平均は27%。海外売上高比率は平均47%となっており、総じて上昇する傾向にある。
 海外シフトが一段と進むと、国内では雇用が減り、税収減を招く恐れがある。東レ経営研究所の増田貴司・産業経済調査部長は「政府は企業が海外で稼いだ利益を還流させ、国内に再投資しやすい環境をつくる必要がある」と指摘する。

2012/07/25