最近の企業動向

外資系・日系主要業種の最近の企業動向は?

クラウド 世界規模で導入 富士フィルムとクボタ 費用2割削減 システム構築迅速に

 富士フィルムとクボタはそれぞれクラウドを使った全世界共通の業務支援システムを導入する。従来の自社専用システムに比べ構築費用が約2割削減でき、海外拠点も含め数万人規模の従業員の間で、迅速な情報共有が可能となる。海外に事業所を展開する企業を中心に、グラウトの利用が本格的に広がりそうだ。
 両社が導入するのは米検索大手グーグルが提供する情報共有システム「グーグルアップス」。2ギガ(ギガは10億)バイトの電子メール保存容量を持つ。データは全てグーグルのデータセンターに保存。パソコンやスマートフォン(スマホ)、タブレット(多機能携帯端末)など様々な機器からネット経由で利用できる。
 富士フイルムは自社運用しているシステムを全面的に見直し、2013年度中にもグーグルアップスに切り替える。国内外200社弱あるグループ企業の全従業員、3万
人で利用する。全社の電子メールやスケジュール管理、文書共有などで導入する。パソコンに接続したカメラを使ったウェブ会議なども利用できるようにする。
 クボタも世界で約2万人いる従業員の情報共有システムで2月に導入を開始。10月までに移行を完了する。全日本空輸も4月から、全グループ3万3000人でグーグルのグラウトサービスを使った情報共有システムの利用を始めた。
各社はグラウトの利用により、システム構築の低コスト化・迅速化を狙っている。新興国など海外の新たな進出先でもネツト環境が整備されていれば、拠点開設と同時に国内と同じシステムを利用することも可能という。自社運用システムの場合は、拠点開設ごとサーバー機器を導入するなどで構築に1~2ヵ月ほどかかる場合もある。
 一方でセキュリティー・にも配慮。富士フイルムは社内システムに接続できる携帯端末を特定できる管理ソフトを導入する考え。全日空はグーグルの標準のパスワードに加えて使い捨てパスワードを併用する。
 世界規模のグラウトサービスではグーグルなど米IT(情報技術)大手が先行。パナソニックも日本IBMのシステムを導入している。
 国内IT各社は顧客企業のグローバル展開に対応するため体制整備を急いでいる。富士通は、11年に海外拠点づくりに着手。現在、豪州、シンガポール、米国、英国、ドイツの5拠点での展開を終えた。NECも中国、シンガポール、タイでソフトをグラウト経由で貸し出すサービスを展開している。

2013/04/16