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日系企業 「世界人材」育成に躍起 ライバルは外国人

200社が獲得拡大
日本で就活する留学生はリクルート推計で年約2万人だ。
 日本経済新聞社の採用計画調査(1次集計)では2013年春卒で外国人留学生の採用を拡大する企業が200社超、採用枠を新設する企業は約60社。合計で全体の約1割だが外国人採用の歴史が長いソニーの岸本治グローバル人材開発部門長は言う。「獲得競争は激しく国内外の大学などと組み積極的に動きたい」
 企業が外国人採用を加速するのは、日本人だけで事業のグローバル化を担えない現状の裏返しでもある。産業能率大学総合研究所が2月にまとめた調査で「国内の日本人従業員のグローバル化対応能力が不足している」と答えた企業は8割超。「世界仕様」の社員を増やすことが急務だ。
 19日夜、東京・品川の楽天本社。勤務を終えた約10人が集まり、野田公一執行役員を講師に英語ニュースの聞き取り方などを学んだ。3月から始めた「楽天英語道場」。7月の英語公用語化の完全実施に備えるためで、毎週火曜日に開く「AS、AKAI(朝会)」もすべて英語だ。
  「日本にいる社員も日常的に英語を話さなければ、買収した海外企業も含めて一体感のある経営ができない」と三木谷浩史社長。11年春の新入社員は「TOEIC650点以上」が要求水準だが入社時で約6割が未遂。そこで特別カリキュラムを毎日提供し、半年以上で全員クリアさせた。13年春入社は750点以上にハードルを上げる。
 海外駐在員の確保・育成では、製造業や金融機関の取り組みが目立つ。
  「海外の「線で活躍できる若手育成が喫緊の課題」と三菱重工業の阿部孝常務執行役員は話す。発電プラント建設など海外案件を現地でまとめる同社のプロジェクトマネージャーは60代が多く引退が迫る。そこで入社2~4年で海外留学などの経験がない全員を外国に派遣する制度を導入。日本人がほとんどいない環境で2~3ヵ月生活させ外国人との議論などを通じ言語や考え方を学ばせる。12年度は最大200人を派遣する計画だ。
 「20年遅い日本」
 東京大学が移行を表明した秋入学で脚光を浴びた「ギャップターム」。トヨタ自動車は今年、この企業版を始める。4月から半年間、内定者12人を米ペンシルベニア大学に送り出し、語学やビジネスを学ばせる。授業料や渡航費はトヨタが負担。入社は10月だ。12年入社では資格のある内定者のほぼ3割が応募し、倍率は10倍を超えた。
 従来なら外資系金融機関を選ぶような人材を確保する-。みずほフィナンシャルグループは入社から5年をメドに海外勤務を経験させるコースを総合戦に新設した。初めて採用する13年春は35人と総合職全体の約6%を想定。一部社員は最初の配属も海外店にする。
 スイスのビジネススクール、IMD(経営開発国際研究所)が世界各国
・地域の競争力を評価するランキングの11年版で日本の総合順位は59力国・地域中26位。企業経営者の海外経験の少なさや社員の多様性の乏しさが問題とされる。早稲田大学ビジネススクールの寺本義也教授は「日本企業のグローバル化への対応は20年近く遅れている。
幹部候補の育成、それ以外の社員の能力の底上げが課題」と指摘する。

2012/03/25