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若年層、雇用ミスマッチ、安定就業5割未満。根強い大企業志向

政府は13月19日開いた「雇用戦略対話」で、大学や専門学校に進学しても2人に1人は卒業後、3年以内に離職したり、無職やアルバイトなど非正規雇用にとどまったりしているとの推計を明らかにした。大企業に就職する安定志向が根強いなかで若年層の雇用が不安定になっている実態を映しており、企業と若年層との雇用のミスマッチ解消が課題となる。
 文部科学省と厚生労働省が今月16口に発表した調査によると、今春卒業する大学生の2月1日時点での就職内定率は80.5%と、過去3番目の低さとなった。大企業の新規採用数は上向きだが、若年層の雇用拡大に直結していない面がある。
 新卒採用では、若年層の大企業志向の問題がある。民間調査会社、リクルートワークス研究所によると、2012年3月卒の大卒者に対する求人倍率は大企業が0.65倍に対し、中小企業は3.35倍。人材を求める中小企業はあるが、大学生は大企業への就職を希望しているケースが多い。
 15~24歳の失業率は19年1月で9.5%と、15~64歳の4.9%を大きく上回る。3%台となった働き盛りの30~40代との差は開き、すべての世代を通じて最も高い。
 問題は若年層の失業が長引く傾向にあることだ。労働力調査によると、職を探していても1年以上、見つからない長期失業者は1990年には55歳以上の占める割合が35.7%と最も高かった。しかし、10年には25~34歳の年齢層が26.2%と全世代で最も高くなっている。
 バブル崩壊に伴う就職氷河期といわれた93年以降に学校を卒業した現在35~44歳のフリーダーは11年平均で約50万人と、過去最高になった。定職に就けないまま、年齢が上がっていく非正規雇用の人が増えている。
 今回の内開府推計では、就職したものの、3年以内に離職する人の割合が3割超に上ると見通した。より良い労働条件を求めて早期離職する若年層もいるとみられるが、早期離職者はスキルを身につけておらず長期失業者になりかねない。企業にとっても技術や能力の伝承が課題になる。
 調査対象の10年3月卒業者は、リーマン・ショック後に企業が採用を絞り込んだ年に当たる。新卒採用を含めて雇用環境は徐々に上向いてきているが、政府は若年層の雇用について一段の対策が求められそうだ。

2012/03/27