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世界で戦える人材の育成 ピムコジャパンリミテッド取締役社長 高野 真氏

多様性の中でグローバル視野を磨こう
 世界経済における日本の地位が相対的に低下している。世界で戦える人材が不足していることが一因だ。
 世界で戦える人材の要件は何か。海外を相手に仕事をしていたり、グローバル企業に所属している人材のことを言うのではない。具体的には、多様性、柔軟性、協調性など、ある意味必ずしもグローバルな側面に限らない、リーダーとしての素養を持つ人材である。英語はその後の問題である。育成するには、若いうちから世界を意識できる教育環境が必要だ。
 そんな中、一つの試みとして、軽井沢で日本初の全寮制インターナショナルスクールが2014年に開校する予定だ。奨学金制度を用意し、富裕層に偏らない優秀な学生を、日本以外からも、アジアを中心として世界中から集める計画である。教師は世界のトップスクールから招いて質の高い授業を提供する。世界中の民間教育機関と提携し生徒の国際感覚を磨くという。
 開校に先立って、すでにサマースクールが実施された。そこに参加した日本人学生は、貧困だが優秀でかつ貪欲な学生と一緒に過ごすことにより、全く価値観が変わっていくという。世界中から集まる学生には日本をよりよく理解してもらい、日本人の学生は世界的視野を培う。双方ともグローバルな人材に必要な素養を育てる。
 こういった新しい試みは、行政、財界、自治体などあらゆる分野での調整や協力が必要となり、相当な労力を必要とする。幸い、情熱を持った設立者の方々の努力により、準備は順調に進んでいるようである。しかし、今後の日本の行く末を担う優秀な人材を既存の枠組みを超えて育てるプロジェクトは、社会全体で支援すべきである。
 世界で戦える高度な能力を備えた人材を、海外に行かずして日本で育てる。そういう仕組み作りが、今後の学校教育のあり方を考えるうえで、鍵となるのではないか。



2012/07/28