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米、IT人材にビザ拡大 議会が相次ぎ法案  起業家ら取り込む

 人材不足を訴える米IT業界を支援するため、米議会が高学歴の外国人専門職や起業家の誘致に動き始めた。超党派の議員らが、専門職向けの査証(ビザ)発給拡大や「起業ビザ」新設などの法案を相次ぎ提出した。オバマ大統領はこの動きを支持しつつ、世論が分かれる不法移民対策との一本化を要請。移民政策全体のバランスが法制化の課題となりそうだ。
博士は上限撤廃
 ハッチ上院議員(共和党)らが提出したのは「移民刷新法案」。IT技術者が多く利用する「HIBビザ」の発給増が柱だ。専門的な職務に就くことを条件に6年間の滞在を認めるビザだが年間発給数の上限があり、それを超すと次の年まで発給されない。
 この上限を現行の6万5千から11万5千に引き上げ、需要に応じて追加発給も認める。米国の大学で修士号や博士号を取得した申請者には上限にかかわらず発給する。雇用主の変更も容易にし、現在は禁止されているHIBビザ保侍者の配偶者の就労も認める。
 ウオーナー上院議員(民主党)らは、米国内で起業を目指すHIBビザ、学生(FI)ビザの保侍者を対象に新たなビザをつくる法案を提出した。一定期間内に会社を起こし、一定数の米国人を雇うことなどを条件に「起業ビザ」を発給する。
 米大学で科学技術分野の修士号や博士号を取得し、同分野での研究や仕事を続ける留学生に永住権を付与する条項も盛り込んだ。下院でも同様の法案が提出されている。
雇用創出に期待
 HIBビザの申請受け付けは毎年4月1日に始まるが、昨年は6月中仙に発給上限に到達。問に合わなかった企業は翌年まで新規雇用ができなかった。
 AOL共同創業者のスティーブ・ケース氏は9月中旬の議会証言で、来国の大学を卒業する年間約5万人の科学技術系留学生の約3分の1が競争相手の国々に流出していると指摘。「能力ある銘民は米国民の雇用を奪うのでなく創出してきた」と、規制改革を訴えた。
マイクロソフトやヒューレット・パッカードなどの大手や全米家電協会(CEA)なども法案支持を表明している。
 今後は不法移民対策との整合性が課題となる。業界が後押ししていることもあり、専門職や起業家に限定した移民規制緩和への反対は少ないが、不法移民に市民権獲得への道を開く包括的移民規制改革法案には保守派の抵抗が強い。一本化により包括的規制改革が実現しやすくなるとの期待もあるが、議論の長期化を懸念する声も強い。

2013/03/10